【コンクリート洗い出し】メリットデメリット紹介│失敗を防ぐ方法も解説

>洗い出しを利用した柔らかい雰囲気のアプローチ

駐車場や玄関までのアプローチは、家の雰囲気を左右する大事な要素です。
コンクリートで作るか、レンガやタイルを用いるか、迷う人も多いのではないでしょうか。

どの仕上げにするか悩んでいる人におすすめなのは「コンクリート洗い出し」です。

コンクリート洗い出しと聞いても、どんな仕上げなのか分からない人もいるでしょう。
本記事では、一体どんな仕上げで、どんな特徴を持っているのか実際の施工事例とともに解説します。

職人の手で仕上げられる洗い出しを、玄関・アプローチの仕上げの候補に入れてみてください。

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目次
「コンクリート洗い出し」とは?
「コンクリート洗い出し」メリット・デメリット
「コンクリート洗い出し」の施工方法
「コンクリート洗い出し」の失敗を防ぐには
まとめ│高級感を感じる洗い出しに挑戦


「コンクリート洗い出し」とは?

>石張りと洗い出しの調和を感じるアプローチ(つくば市)

「コンクリート洗い出し」とは、一体どんな仕上げなのでしょうか。

仕上げを行う前のコンクリートの下地に対して、化粧砂や玉砂利を混ぜ込んだモルタルを塗布、完全に固まってしまう前に表面を水で洗い流して砂・砂利を露出させる手法です。

玄関・アプローチに利用。壁に使うことも

コンクリート洗い出しは主に「玄関・アプローチ・駐車場」といった外構に用いられることが多い仕上げです。
意匠性の高さから、床面だけでなく壁面に利用するケースもあります。

表面に露出するのが砂や石、モルタルになるので雨風や日光に強く、人や車が乗っても壊れない強靭さを持ちます。

石の種類で色・雰囲気が変わる

使用する石の種類によって「色・雰囲気が変わる」ことも特徴のひとつです。
白色の玉砂利を用いればアプローチが明るい雰囲気に変わり、五色砂利を用いれば華やかな雰囲気になるでしょう。

石だけではなく、モルタルに色粉を混ぜて着色すると、ガラッと雰囲気が変わります。

職人技で施工できる業者は少ない

洗い出し仕上げは難しい工法で「施工できる業者が少ない」ことも特徴です。

施工経験がある業者を選ぶことが、満足いく仕上がりになる近道です。
依頼しようとする施工業者の過去の事例を確認して、どの程度の精度が期待できるか把握しましょう。

「コンクリート洗い出し」メリット・デメリット

>天然石・洗い出し・レンガ・コンクリート 複数の素材で華やかに(土浦市)

ここからはコンクリート洗い出しにする、メリットとデメリットを紹介します。

よい点悪い点、どちらも把握することで、施工後の満足と後悔の防止につながります。

メリット:高級感を演出できる

1つめのメリットは「高級感を演出できる」こと。

コンクリート洗い出しは、石と石のつなぎにモルタルを用いていますが、表面に出るのは石・砂利といった天然の材料です。
近くに洗い出し仕上げがあれば、意識して見てみましょう。
独特の光沢や風合いが醸し出す高級感は、他の仕上げには無いものです。

メリット:凹凸があるので滑りにくい

2つめのメリットは「滑りにくい」こと。

コンクリートの鏡面仕上げや一部のタイルは、平滑な仕上げのために雨に濡れると滑る恐れがあります。

一方でコンクリート洗い出しは砂利・石が露出していて凹凸があり、滑りにくい特徴を持ちます。
子どもから高齢者まで、幅広い人が安心して歩ける仕様だといえるでしょう。

メリット:表情豊かで汚れが見えにくい

3つめのメリットは「汚れが目立ちにくい」こと。

天然の砂利・石を用いるコンクリート洗い出しは非常に複雑な模様を描き、泥などの汚れが付着しても目立ちにくいです。
さらに汚れを目立たせなくするには、五色砂利などの複数の色合いがある素材を利用しましょう。

デメリット:材料・手間の分費用がかかる

続いてデメリットを紹介します。

後述しますが、コンクリート洗い出しは非常に手間がかかる仕上げです。
さらに砂利・石などの材料をコンクリートとは別に準備する必要があるので「材料費や人手の分だけ高額に」なります。

通常のコンクリート仕上げが10,000円~/m2とすると、コンクリート洗い出しの場合は20,000円~/m2ほどと認識しましょう。

なお、利用する材料によって費用は大幅に異なるので、採用を決める前に見積もりを取ってみてください。

デメリット:職人によって仕上がりが異なる

2つめのデメリットは「職人によって仕上がりが異なる」ことです。

施工する人の手感覚で作るコンクリート洗い出しは、作る人によって大きく品質が変わります。
熟練の職人が行う場合と、慣れていない職人とでは明らかに仕上がりの美しさが異なるでしょう。

一定の品質で施工するのが難しいのは、依頼者からするとリスクになってしまいます。

デメリット:経年変化で砂利の剥離がある

3つめのデメリットは「経年変化で砂利の剥離」があること。

長い間、コンクリート洗い出しを利用していると、モルタル部分が雨風で風化したり石が割れてしまったりすることがあります。

結果、砂利・石が剥離して見た目が悪くなります。
洗い出しの程度を抑えてもらったり、砂利・石を大きめに変更するといった対策を取りましょう。

「コンクリート洗い出し」の施工方法

>階段に洗い出しを用いた事例(美浦村)

ここでコンクリート洗い出しを一体どのように作るのか、確認しておきましょう。

(1)コンクリートで下地を作る

最初に、一般的なコンクリートを使って下地を作ります。

例えば階段なら、仕上がりの寸法からコンクリート洗い出しの仕上がり分だけ差し引いた寸法で階段を作ります。

(2)化粧砂利+モルタルを塗布する

次に化粧砂利・石を混ぜ込んだモルタルを塗布していきます。

不要な空間が生まれないように、そして砂利の目を揃えるためにコテで押し付けて施工します。

(3)モルタルを流して砂利を露出させる

一定時間待ってから、水で表面のモルタルを洗い流して砂利・石を露出させます。
砂利・石に付着したモルタルを取り除くために、刷毛やスポンジで優しく洗う場合もあります。

簡単な3ステップにも思えますが、下地作り以降は全て職人の経験に基づいた力加減、硬化時間、洗い出し強度で仕上げていくので、想像以上に高い技術が必要になります。
さらに季節やその日の天候によっても乾燥具合が変化するので、綺麗な洗い出しを施工できる職人は少なくなってしまうのです。

「コンクリート洗い出し」の失敗を防ぐには

綺麗に施工するのが難しいコンクリート洗い出し、失敗を防ぐためにはどうすればよいのでしょうか。
実際に起こりがちな後悔から、対策を考えてみましょう。

駐車場を洗い出しにしたら剥離がたくさん

1つ目の例は、コンクリート洗い出しを「駐車場に施したら、たくさん剥離を起こした」というもの。
車が通過したり方向転換をする駐車場は、人が通るだけの場所に比べて砂利・石の剥離が起こりやすい場所といえるでしょう。

対策としては先述した、洗い出しの強度を抑えたり、石を大きくすることが挙げられます。
また、タイヤが回転したり乗り入れの衝撃が大きい場所には通常のコンクリート舗装、ダメージの少ないところや人目につきやすい場所を洗い出しコンクリートにするなど、使い分けを図るのも手です。

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全体を洗い出しにしたら費用が高額に

2つ目の例は「施工費用が上がってしまった」というもの。

コンクリート洗い出しは施工費用が高額になりがち。
駐車場やアプローチなど、全ての範囲に施すと予算オーバーになることがあります。

ここでも使い分けが効果を発揮します。
目立つ場所やアプローチに限定して施工すれば、見た目はよくなる一方で予算はそれほど上がらなくなります。

仕上がりが思っていたのと違う

3つ目の例は「思ってたのと違う」というもの。

コンクリート洗い出し仕上げは、施工する人の技量とともに、その日の天候や材料の違いなどが原因で全く同じものは作れないことを認識しましょう。

ただし、明らかに施工不良や異なる仕上がりになってしまった場合は再施工を求めて然るべき場合もあるでしょう。
事前に想定とかけ離れていた場合にどうするかを聞くとともに、以前そういったトラブルがあったか確認してみましょう。

まとめ│高級感を感じる洗い出しに挑戦

>いつでも見られる、ミモザガーデンのコンクリート洗い出し(牛久市)

コンクリート洗い出し仕上げは、他の仕上げににはない独特の高級感を持ちます。
費用こそかかるものの、一度作れば長期間の使用に耐えるものです。

駐車場やアプローチ、玄関まわりをどんな仕上げにするのか迷っている人は、一度コンクリート洗い出し仕上げを検討してみましょう。

 

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